当ブログでは記事更新時の不必要なPing送信防止のため、「cbnet Ping Optimizer」というプラグインを使用していたのですが、先日「WordPress ping Optimizer」に乗り換えました。その理由を書いておきます。
「cbnet Ping Optimizer」が機能停止していた件
WordPressのデフォルトのPing送信機能には余計な機能が付いています。例えば記事を更新するたびに毎回送信してしまったり、予約投稿の際も公開時だけでなく記事保存時にも送信してしまったりと、スパム的なping送信になってしまうという弱点がありました。
そんなPing送信機能の弱点を補ってくれるプラグインとして、「cbnet Ping Optimizer」が便利で使っていたのですが、2012年12月末にver.3.0になってから全ての機能が使用できなくなりました。
機能停止に至った理由は、cbnet Ping Optimizerのダウンロードページに、「Why the Ping Optimizer Plugin Isn’t Needed (Ping最適化プラグインが不要な理由)」というタイトルで書かれています。
色々と細かく書かれていますが、まとめると、「Wordpress本体のPing機能が優秀になったので、プラグインで最適化する必要がなくなったよ。」という内容のようです。
もしこれが本当なら、「cbnet Ping Optimizer」を使う必要がなくなります。しかし、Wordpress本体(ver3.5.1)にはPing送信履歴を保存する機能がないため、本当に改善されたのか確認することができません。
WordPress3.5からPing送信機能が本当に改善されたのか検証してみた。
そこで、擬似的にPingサーバーと同じ動作をするアプリを作成して、本当にWordpress本体のPing送信機能が改善されているのか検証してみました。その結果、予約投稿に関しては公開予定日時以外での送信がなくなり、改善されている事が確認できました。
しかし、それ以外の機能に改善は見られませんでした。相変わらず、更新するたびにPing送信は行われます。試しに同じ記事を5回更新しましたが、5回ともPingが送信されました。
cbnet Ping Optimizerの作者は「もうプラグインは不要」と言っていますが、WP本体にPing送信ログが残らない現状を考えると、Ping最適化プラグインが不要だとは思えない結果です。
というわけで、現状ではまだPing最適化プラグインが必要と判断し、「cbnet Ping Optimizer」に変わるプラグインを探して、いくつか検証してみました。今回はその中でも使いやすく必要な機能が備わっていた、「WordPress ping Optimizer」をご紹介します。
WordPress ping Optimizerの使い方(基本編)
インストールして使用してみたところ、「WordPress ping Optimizer」のインターフェイスは、「cbnet Ping Optimizer」とまったく同じでした。それもそのはず、なんと「WordPress ping Optimizer」のソースコードに、「このブラグインはcbnet Ping Optimizerから派生したプラグインです。」という一文がありました。
※forkとは「派生したプロジェクト」を意味します。
そのため、使用方法や動作も「cbnet Ping Optimizer」とほぼ同じですが、初めて使う人のために使用方法を簡単に解説しておきます。
「WordPress ping Optimizer」はインストール・有効化すれば、以降のPing送信を自動で最適化するようになります。Ping送信先の登録は管理画面の「設定」から「WordPress ping Optimizer」を選択します。そして、そこにあるテキストボックスにPingのURLを1行ごと入力し、「Save Setting」ボタンを押せば完了です。
WordPress ping Optimizerの使い方(応用編)
もし、公開時にもPing送信をしたくない場合は、「Enable Pinging」のチェックを外してください。それ以降Pingを送信しなくなります。
その下にある「Limit excessive pinging in short time」をチェックすると、指定時間内で送信できるPingの最大数を設定することができます。例えば、下記画像の設定だと15分間に1回しかPingを送れないので、送信後15分間はPing送信が自動で停止されます。
Pingの送信ログも同じ画面で確認できます。
上記画像にある日時の部分をクリックすると、下に送信成否のログが表示されます。緑色の文字が成功で、赤色は失敗です。このログは「WordPress ping Optimizer」有効時にしか保存されないため、プラグイン無効時のログは残りません。
「Ping Now」ボタンは記事ステータスに関係なく、押した後すぐにPingを送信します。このボタンを使用してのPing送信は、時間制限の設定とは関係なく実行されます。
WordPress ping Optimizerの動作についても検証してみた。
動作についても確認したところ、「WordPress ping Optimizer」がPingを送信する条件は、以下の3パターンのみでした。
WordPress3.5.1との違いをわかりやすくするため、比較表を作成しました。
WordPress3.5.1 | WordPress ping Optimizer2.33 |
|
公開 | 送信 | 送信 |
更新 | 送信 | 送信なし |
予約投稿 | 設定時刻のみ送信 | 設定時刻のみ送信 |
ping失敗 | 初回失敗時のみ再送信 | 初回失敗時のみ再送信 |
送信履歴 | 保存しない | 保存する |
重複あり | 関係なく全て送信 | 重複分は無視 |
※「重複あり」はPing送信リストに重複するURLがあった場合の動作です。
ちなみに、Wordpressデータベースの調査時に、現在は使用されていない「Pinged」という項目を記事テーブルで見つけたので、今後のアップデートでWordpress本体のPing最適化機能が改善される可能性はあります。しかし、そのアップデートがいつ実施されるかわかりませんので、現状は「WordPress ping Optimizer」の使用をおすすめします。
●本日のまとめ
検証の結果、WordpressのPing機能は3.5.1でもあまり改善されていなかったので、使用できなくなった「cbnet Ping Optimizer」の代わりとして、「WordPress ping Optimizer」を導入してPing送信を最適化するのがおすすめ。
この記事へのコメント
予約投稿してpingが送信されないのでおかしいな~と思っていました。
とりあえずプラグインを変更してping送信してみたらなんとか送信されました。
今後も様子を見てみたいと思います。ありがとうございました。
あきのりさん
ありがとうございます。
確かに、WordPress ping Optimizerはcbnet Ping Optimizerの
派生プラグインなので様子は見る必要がありそうですね。
はじめまして。
とても有益な情報をありがとうございます。
これまで送信履歴までは確認していませんでした。
プラグイン導入後、エラーが多いことが分かりびっくりしました。
送信先を整理してみたいと思います。
kaden1000さん
お役に立てたようで何よりです。
ping送信先は必要最低限のものにしておくのが良いと思います。
初めまして。
Ping送信のスパム判定が怖くて、記事の更新がなかなかできずにいたので、助かりました。
送信履歴の確認も出来るんですね。
勉強になりました。
ありがとうございます。
ひなたさん
よほど異常に更新しない限り、スパム扱いされることはないと思います。お守りとして念のため入れてる感じです。