2012年9月26日に東京国際フォーラムで開催された、
ページ改善ツール「クリックテール」最新活用ノウハウ&
最新のGoogleペンギンアップデート分析セミナーに参加してきました。
セミナー募集ページはこちら
有料で開催しても良いくらいの内容でしたので、忘れないうちにまとめておきます。
まずはセミナー第一部、「3D-SEO」が好評のディーエムソリューションズによる
最新のGoogleペンギンアップデート分析セミナーからいきます。
セミナー講師・木村和央さんについて
ディーエムソリューションズ株式会社 事業戦略室・室長
ディーエムソリューションズと言えば、
「SEOまとめ」を運営している片川創太さんは
以前からブログやTwitterを通して知っていました。
一方、セミナー講師を担当した木村和央さんは、
今回のセミナーで初めて知ったのですが、この人、かなり賢いです。
さすが営業ミッション13カ月連続達成というだけあって、
明瞭で堂々とした語り口調が印象的で、
「ザ・デキる社員」というオーラが出ていました。
Googleの検索ロボットと同じような機能をもつ
「GOWASU」という独自クローラーの開発にも携わり、
徹底したデータ分析を行なうのが得意のようです。
今回は、この「GOWASU」を使って対象サイト100サイトを分析し、
悪いリンクや危険なリンクはどんなものなのか、
どうすれば順位下落から回復するのかを公開したセミナーでした。
分析した結果、ペンギンアップデートなど、
Googleのリンクペナルティを受けてしまうサイトの傾向として、
次の5項目が浮き彫りになったそうです。
ペンギンアップデートに捕まるサイト5つの特徴
●1 キーワードの完全一致の比率が高い
アンカーテキストのキーワード完全一致比率が高いほど危険です。
ただし、サイト名にもそのキーワードが含まれているは、
これが適用されないという傾向にあります。
例えば「ダイエット」というアンカーリンク比率が高くても、
サイト名も「ダイエット.COM」になっている場合が該当します。
●2 悪いリンクの比率が高い
「悪いリンク」とはディーエムソリューションズ独自の指標で、
検索エンジンからリンク元の「ページ」のインデックスが外され、
Googleページランクが0以下のリンクのことを指します。
検索エンジンは、低品質のサイトや、悪いサイトなどを
インデックスから外し、検索結果に表示されないようにしているためです。
また、Googleページランクは、
検索順位と絶対的な相関があるわけではありませんが、
ページランクが0の場合、そのページは何らかの問題により
検索エンジンから評価されていないと考えられるからです。
●3 危険なリンクの比率が高い
危険なリンクとは、さらに激ヤバのリンクのことで、
リンク元のページ・ドメイン共にインデックスから外され、
ページランクが0以下のリンクのことを指します。
●4 関連性のないリンク元からのリンクの比率が高い
検索エンジンは、リンク元とリンク先に関連性があると認識した場合は、
リンクの評価を高めます。
一方、ペンギンアップデートの影響を受けた調査対象100サイトの
リンク元を調べたところ、リンク元と関連性のないものが過半数を占めていたそうです。
●5 ディレクトリからのリンクの比率が高い
ディレクトリとは、Yahoo!ビジネスエクスプレスや、
Xレコメンド、Jエントリーなどの有料ディレクトリ、
Yomiサーチなどの無料ディレクトリがあります。
誰でも簡単に登録できる無料ディレクトリが
非常におすすめできないのはもちろん、
今は有料のものでもあまりおすすめできないとのことです。
ちなみに、自分のサイトにどのようなリンクが付いているのかは、
ウェブマスターツールの「サイトへのリンク」から調べることができます。
以上を踏まえて、ペンギンアップデートが来る前の、
2011年6月ごろより多発していたGoogleからの「警告メッセージ」
のペナルティから回復させた事例が3つ紹介されていました。
回復事例1:リンクの警告後、大幅に順位が下がった事例
この事例のサイトは、2005年から運営しているポータルサイトで、
以前よりSEOを重視する戦略を取っているために、
複数のSEO会社を利用し続けていたそうです。
ところが、2011年6月にGoogleからリンクに対する「警告メッセージ」が届き、
7~9位に表示されていたビッグワードが圏外へと下落し、
ディーエムソリューションズへ助けを求めに来たそうです。
これに対して行った施策は、
まず、ウェブマスターツールのサンプルリンクデータの中から、
以前利用していたSEO会社のリンク元ページの、
インデックスがないリンクを抽出します。
抽出したリンクデータは、csvファイルにて対象サイトの
ルートフォルダにアップロードします。
そして、ウェブマスターツールからリンク削除が不可能であることを伝え、
「無効化の要請」と「再審査リクエスト」を行います。
すると、4日後にGoogleから内容を受理し、
再インデックスを行なうメッセージが届き、
その5日後に順位が大幅に回復したそうです。
また、「逆フレーズ」のリンクが多かったのもなくしたそうです。
逆フレーズとは、例えば「焼肉 定食」「定食 焼肉」のように、
どちらで検索しても太字で表示されるようなフレーズのことです。
回復事例2:警告が届くも、順位が下がらなかった事例
次の事例は、2001年から運営しているECサイトで、
某SEO会社(セミナーでは所在地も暴露されていました)と契約し、
通販の掛け合わせミドルワードで10位以内に表示されていたサイトです。
2012年2月になってGoogleから不自然なリンクに関する警告が届くも、
数ヶ月経過しても順位に変動はなかったそうです。
ディーエムソリューションズの見解によると、
このサイトは特定ジャンルにおいて有名なサイトで、
オーソリティが高かったのが順位が落ちなかった要因のようです。
それでも、某SEO会社にすべてのリンクに対して削除依頼を出し、
運営者が管理していたサテライトサイトからのリンクにも
nofollwを付加するという施策を実行し、再審査リクエストを送信しました。
すると、3日後に審査受付のメッセージが届き、
その12日後には警告が解除され、約2週間後には
ミドルワードで3位を獲得したそうです。
順位を上げるために張っていたリンクを削除したのにも関わらず、
以前よりもむしろ順位が上がったという事例です。
回復事例3:警告が届くも、大幅には下がらなかった事例
この事例は、2005年から運営されているECサイトで、
某A社と某B社(セミナーではビル名まで暴露されていました)と
SEO契約をしていたサイトです。
しかし、2011年10月にGoogleから不自然なリンクに関する警告が届き、
ビッグワードが3位から20位前後に下落したそうです。
そこで、某A社と某B社の保有する媒体からのリンクに対して
削除依頼を行いました。
しかし、某B社は中国語サイトからのリンクを使用しており、
削除まで3ヶ月かかるらしいとのことから、
それらのリンクの無効化申請と、再審査リクエストを行いました。
その結果、1ヶ月後に「まだ違反がある」との返信があり、
再審査リクエストを3回行なうなど苦戦しつつも、
再審査リクエストが受理され、順位が大幅に回復したそうです。
まとめ:サイト内容だけでなく、アンカーテキストにも注意
以上、今回のペンギンアップデートセミナーで勉強になったのは、
「アンカーテキストの完全一致比率が高いと危険」ということです。
回復事例では、どの事例も5%以下に減らしていました。
自作自演のSEOをしている人は、
リンク元のサイト内容の質を高めるのはもちろん、
アンカーテキストの内容も見直したほうが良さそうです。
ちなみに、今回の回復事例は手動での警告が来た場合の対処法で、
ペンギンアップデートのように警告が来ない
自動的なアルゴリズムの変更の事例ではありません。
しかし、こちらで渡辺隆広さんも言っているように、
ペンギンアップデートが原因で検索順位が落ちたらのなら、
警告の有無を問わず、再審査リクエストを行ったほうが良いようです。
あと、まとめていて気になったのが、
ユーザーに価値のないSEO目的のディレクトリ型検索エンジンを
自動で生成するツールなるものが出回っている点です。
これを量産してライバルサイトを登録すれば、
ペンギンの餌食にすることも可能なのではと思いました。
ただ、回復事例の2つめにあったように、
特定のジャンルでオーソリティのあるサイトなら、
ビクともしないのかも知れません。
いずれにしても、小手先のSEOはやめて、
ユーザーに価値のあるコンテンツサイトを作っておくことが
何よりも重要であることは間違いないですね。
次回のペンギンアップデートは、さらに厳しいバージョンになるようですし。
ということで、Googleから警告メッセージが届いていたり、
ペンギンアップデートの影響を受けている場合は、
ディーエムソリューションズに相談してみると良いと思います。
※フォームのお問い合わせ内容欄に「めしおさんのブログを見て申し込みました」
と書いていたただくとディーエムソリューションズさんへの顔が立ちますので、
一言添えていただけると嬉しいです。
※2012年10月12日追記
第二部「クリックテールセミナー」アップしました。
「クリックテール」が他のアクセス解析ツールとは明らかに違った件
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