5月29日に、中山陽平さんのWordPressセミナー
「WordPressを利用した売れるWEBサイトの作り方」に参加してきましたので、
内容を忘れないうちにアウトプットしておきます。
セミナー講師:中山陽平さんについて
中山陽平さんと言えば、
海外のWEB戦略やマーケティング情報を提供するブログ
「WEB戦略ラウンドナップ」の運営している人です。
WEB戦略ラウンドナップ – ウェブ担当者に海外の最新マーケ情報を
海外の最新SEO情報を提供してくれる
鈴木謙一さんのSEOブログのマーケティング版みたいな感じでしょうか。
そんな中山陽平さんが、セルフデザイン・ホールディングス主催で
WordPressを利用したサイト作りに特化したセミナーを開催するとのことで
速攻で申し込んだのです。(その時の募集ページはこちら)
募集ページには「定員30名」と書いてありましたが、
どう見ても30名以上参加しているように見え、ぎゅうぎゅう詰めの満席でした。
セミナー構成は、
- 売れるWEBとは何か?
- 売れるサイトを作るためにはどこを押さえるべきか?
- 具体的にどうすればいいのか?
といった内容を2時間で話すということで、
後半は結構駆け足での説明でしたが色々とヒントを得ることができました。
それでは、早速内容をレポートしていきます。
なお、私なりの表現や、補足、省略、参照リンクの追加などが多々あります。
1. 「売れるWEBサイト」にするために必要な3つのポイント
まず、売れるWEBサイトにするためには
WEBサイトを「擬人化」して捉えることが最も大切です。
ビジネス目的のサイトであれば、営業マンとして捉え、
売れる営業マンへと「人材育成」する感覚でサイトを育てていくことで、
「売れるサイト」が出来上がります。
では、どのように育成すると「売れるサイト」になるのでしょうか?、
下記の3点がポイントとして紹介されていました。
(魅力的な商品が用意されていることは大前提)
●1 サイトに信頼感を出す
運営者情報や連絡先が掲載されていて、
一目でどんな人が運営しているか、何のサイトなのかが分かるサイトにします。
特に、運営者の情報開示として有効なのが
「Twitterのブログパーツ」を設置することです。
Twitterはプライベート的なことも気軽に本音で書いていることが多く、
運営者の人柄が見て取れるからです。
●2 ユーザーが求めているコンテンツを網羅する
ユーザーが求めているコンテンツ量が十分にあり、
なおかつ、それぞれのコンテンツの質が高く、
突っ込んだ話までコンテンツ化されているサイトにします。
ユーザーがどんな情報を求めているのかわからなければ、
直接聞いてみるのが確実です。
常に、ユーザーが欲しい情報を先回りして提供していきます。
●3 ユーザーにわかりやすいコンテンツで提示していく
ユーザーが普段使っている言葉を使って、
論理的でわかりやすいコンテンツを作っていきます。
コンテンツもユーザーに受け入れやすいものを選んだり、
画像や動画など種類を組み合わせて提供していきます。
主なコンテンツとして下記の16種類があります。
1 ツイート
2 長めのSNSへのポストや、軽めのブログ記事
3 ニュースレター
4 ポッドキャスト
5 プレゼンテーション
6 レビュー
7 ケーススタディ
8 記事、ページ
9 ウェブページ
10 プレスリリース
11 ビデオ
12 ウェビナー
13 ホワイトペーパー
14 書籍
15 PDF
16 eBoook
それぞれのコンテンツの詳しい役割・活用方法は
中山陽平さんの動画をご覧ください。
そして、上記のような売れるサイトに育成していくには、
CMS、特にWordPressを使用するのが効率的です。
2. 具体的にどうすれば良いのか(制作・作業編)
WordPressは最初に設定さえ済ませてしまえば、
コンテンツ作成、検証、修正といった本来やらなければならないことに専念できます。
これが、CMS(WordPress)の利用を推奨する大きな理由です。
また、コンテンツ戦略、コンテンツマーケティングを
ひたすら実践できる環境を用意することで、
「コンテンツSEO」も自然と行われて集客に繋がります。
ここからは、
- サーバーの選び方
- テーマの選び方
- プラグインの導入
といった具体的な作業レベルの情報になります。
●サーバーの選び方
無料だと何かあった際のリスクが高すぎるので、有料サーバーを使うことは大前提です。
サーバーに詳しくない人は無理にVPSなど使わず、
普通のレンタルサーバーを選べばOKです。
もし、アクセス過多でサイトが落ちるようになった際は、
WordPressとサーバー周り双方に詳しいプロに相談するのが良いと思います。
結局、サーバー選びで重要なのは「反応速度」と「安定性」です。
運用後もPingdomなどを使ってアップタイムを計測しておくようにします。
●テーマの選び方
デザインはCSSの知識程度でいくらでも変えられますが、
「機能」はPHPの知識が必要となり、後付けが難しいので、
デザインよりも機能面を優先して選ぶことが大切です。
有料テーマはこの「機能」が充実しているものが多く、
海外テーマの多くは100ドル以下なので、
英語ができる人は有料テーマを買ってしまったほうが早いです。
参考
【保存版】デザイン、機能性を重視したWordPress用プレミアムテーマ50個まとめ
英語が得意でない人は、有料の日本語テーマもおすすめです。
【2012年最新版】日本語の有料WordPressテンプレート・テーマ21選
機能の面でテーマ選択をしたら、
あとは同業サイトなどを見て、カラー、形、スペースの取り方など
デザイン・見た目部分をカスタマイズしていきます。
●プラグインについて
プラグインは探し始めるとキリがないので、
何のために導入するのか目的を明確にして、必要なもののみ導入するようにします。
セミナーでは有用なプラグインとして下記のものが一例として紹介されていました。
■SEO系
・All in One SEO Pack(スタンダード)
・WordPress SEO by Yoast(高機能)
・Simple Google Sitemap(類似プラグイン多数あり。お好みで選択)
・HTML Sitemap(類似プラグイン多数あり。お好みで選択)
■解析系
・FeedBurner FeedSmith Extend(RSS解析)
・Simple Google Analytics(類似プラグイン多数あり。お好みで選択)
■コンテンツ系
・LinkWithin(関連記事表示)
・TinyMCE Buttons Arrangement(編集画面に隠れているボタンを呼び出す)
・Broken Link Checker(リンク切れを教えてくれる)
・Contact Form7またはGoogle Docs (お問い合わせフォーム)
■キャッシュ系(要設定確認)
・WP Super Cache
・W3 Total Cach
■その他
・PuSHPress
・AdSense Manager
・Ktai Syle、WPtouch
プラグイン導入後は必ず、読み込み速度や動作チェックをします。
プラグイン同士の相性の問題などで、予期せぬトラブルに繋がることもあります。
なお、スマフォサイトに対応させるには
レスポンシブwebデザインのテーマを使うという選択肢もあります。
レスポンシブ・ウェブデザインとは、
パソコン、スマートフォン、タブレットなど様々なデバイスに対応したページが
自動的に最適化されて表示されるコーディング手法のことです。
今後のWEBサイトの主流になるのではないかと注目され、
WordPress管理画面はすでにレスポンシブデザインになっています。
現在、レスポンシブデザイン対応の無料WordPressテーマは
「Responsive」テーマのみです。
6月4日追記:「Responsive」テーマのみと聞いていたのですが、
どうやら私の聞き間違えだったみたいです。
無料で使えるレスポンシブのWordPressテーマは他にもあるようです。
無料で使えるレスポンシブのWordPressブログテンプレート10選
ちなみに、レスポンシブWEBデザイン対応サイトか確認する方法は、
ブラウザの端にカーソルを当てて、表示サイズを縮小・拡大(ドラッグ)した時に
サイドバーなどの配置が切り替わったら、そのサイトはレスポンシブデザインです。
NHKスタジオパークのサイトで試してみてください。
3. 具体的にどうすれば良いのか(コンテンツ編)
ユーザーは最初の2~3秒で
「このページに欲しい情報があるか」
「先を読み進める価値があるかどうか」
を判断します。
なので、ユーザーが抱えているであろう質問の答えを最初に伝えます。
それが難しい場合は、答えがこのページにあることを伝えます。
「読めばわかってくれる」「読んでくれるだろう」は通用しません。
●コンテンツ作成方法
まず、キーワードツールやYahoo知恵袋などのQ&Aサイトを参考にして、
ターゲットユーザーをゴール(コンバージョン)に持っていくには
どのようなコンテンツが必要になるか洗い出します。
そのあとに、マインドフロー(ユーザーの頭の中の順番)に
合わせた文章構造でまとめていきます。
例えば、最初にアクション系の重いものを置くのではなく、
記事を読んで納得してもらってから、アクションしてもらうような構成にします。
このようなマインドフローに沿ったコンテンツ配置にすることで、
下記のように「申し込みが350%アップした」という調査報告もあります。
申込みボタンを下に移しだけで申込みが5倍に?その理由と裏側とは | コンテンツ戦略最新情報
記事の最後には「Call To Action」をユーザーにはっきり提示してあげることが大切です。
●コールToアクションとは?
Webサイトで訪問者を、とってもらいたい行動に誘導することを意味し、
多くの場合はボタンやリンクの形で表示される。
CTA 【シーティーエー】 【Call To Action,コールトゥアクション】
そのコンテンツ(ページ)のゴールを明確にして、
「行き止まりコンテンツ」にならないように気をつけます。
●ナビゲーションの考え方
グローバルメニューには、
トップページ、Call To Action系(1つ)と重要度の高いものを
左から順番にマジカルナンバー7に基づいて最大7つまで並べます。
■マジカルナンバーとは?
「マジカルナンバー7+-2」という論文の中で、一度聞いただけで直後に再生するような場合、日常的なことを対象にする限り記憶容量は7個前後になるということを示した。(Wikipediaより)
コールtoアクションはヘッダー付近、記事の最後など
ユーザーが「欲しい!」と思ったときに目の留まるところに置きます。
ユーザー心理を考えないホバーウィンドウのようなものはNG。
サイドバーのメニューでは、特に目立たせたいものは「バナー化」します。
ただし、ボタンのようなバナーだと、
「押すと何かが起きる」と警戒してクリックしないユーザーもいるので、
ボタンに見られないバナーにしたほうがクリック率が高まる傾向にあります。
●アイキャッチ画像の考え方
記事にアイキャッチ画像を挿入するのは効果的で、
「3Bの法則」を適用するのが依然として有効です。
■3Bの法則
広告表現の中で、美人(Beauty)、赤ちゃん(Baby)、動物(Beast)を使うと目を引きやすく、好感を持たれやすいという法則。従来の広告でも常識とされている法則で、Web広告でも効果があると考えられている。
3Bの法則 【3Bノホウソク】
↑ 事実、こうして3B全て揃えた画像になると、かなり目を引きます。
また、「ここぞ!」という時には「人の顔」を入れます。
さらに、読んで欲しい方向に顔や指先を向けると、
ユーザーの視線も自然とそちらを向いていきます。
ただし、売れるWEBサイトを作る際に、
イメージ画像を記事の冒頭に入れるのは不向きです。
どんな画像を入れれば良いのかは、
中山陽平さんのブログの冒頭画像を研究してみてください。
文字ばかりのコンテンツはちゃんと読んでくれないので、
見出し、太字部分で主旨が伝わるようにしたり、
可能な限りビジュアルを使ってフォローする工夫が必要となります。
感想:機能面を重視したテーマを作りに活かせそうです
以上の内容を簡単にまとめると、
・売れるサイトにするにはサイトを擬人化して捉えて「育成」していく。
・WordPressを使うと育成部分に注力できるので効率的。
ということですね。
一昔前は、「WordPressとMovableTypeどちらが良いか」
といった議論がされていましたが、今はWordPress一択だと思います。
中山さんも「今からサイトを作るならWordPress一択」と言っていました。
例えば、Facebookの普及で今や必須になっているOGP設定をしようと、
設定方法を「OGP設定」で検索した場合、
WordPressにOGPを設定する方法ばかり出てきます。
こういった最新の技術に対応するプラグインもすぐに作られ、
設定方法を解説するブログもたくさん出てくるところが
CMSの世界シェアで約半分を占めるWordPressの良いところです。
今回のセミナーは「WEBデザイナー」向けで、
私はWEBデザイナーではないのですが、
今後のオリジナルテーマ作成のアイデアを得るために参加しました。
テーマ選びで重要なのは「デザインよりも機能」ということで、
機能面に関して色々とヒントを得ることができましたので、
これを今後のメシオプレスシリーズに活かしていきたいと思います。
あとは個人的に、最後の質疑応答の中で、
いわゆる情報商材のセールスページについて、参加者とのやり取りが面白かったです。
情報商材関係者の人たちが変な誤解を招くといけないので、
どんなやり取りがあったのかは伏せておきます。
●本日のまとめ
ユーザー目線に立った売れるWEBサイトを作るには、
サイトを擬人化して、「人材育成」する感覚でサイトを育てていくことが大切。
WordPressを利用する最大の理由は、育成以外のことへの余計な労力を減らせるから。
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