レスポンシブWEBデザイン「非対応」のWordPressテーマ「メシオプレス03」が完成しました。メシオプレス03は、スマホ専用のHTMLを用意して動的に配信するダイナミックサービングを採用したのが大きな特徴です。その経緯についてご説明しておきます。
レスポンシブWEBデザインのメリット・デメリット
まず、Googleが「スマホサイトの構築にレスポンシブWEBデザインを推奨している」と公表したために、「スマホ対応=レスポンシブWEBデザイン」みたいな風潮が一気に広まりました。しかし、レスポンシブWEBデザインにもデメリットが存在します。
それを理解せずに何でもかんでもレスポンシブWEBデザインでサイト作成すると、収益の低下を招く原因にもなりかねません。
レスポンシブWEBデザインのメリット・デメリットに関しては、色々なサイトやブログで散々議論されています。なので、詳しいことはそちらにお任せして、ここで運営者側、ユーザー側、Google側それぞれの視点でメリット・デメリットを簡単にまとめておきます。
一部、設計次第でデメリットをカバーできることもありますが、一般的には次のようなサイトになることが多いです。
■運営者側
メリット
・ソースが1つなので管理・更新が楽
・将来、新たなデバイスが登場しても対応できる
デメリット
・PC優先かスマホ優先かどちらかに妥協しなければならない
■ユーザー側
メリット
・どのデバイスで見ても読みやすい
デメリット
・スマホやタブレットでもPCサイトが見たいのに見れない
・スマホ専用サイトよりも表示に時間がかかることがある
■Google側
メリット
・ソースが1つなので、クロールの手間が省ける
デメリット
・特になし
ダイナミックサービングのメリット・デメリット
GoogleはレスポンシブWEBデザインを推奨する一方で、「レスポンシブ・ウェブデザインを使用することが適切とはいえない状況がある」として、他に2つのスマホサイトをサポートしています。そのうちの一つが、今回メシオプレス03で採用した「ダイナミックサービング」です。
PCサイトとスマホサイトでURLは同じでも、スマホ専用のHTMLを用意して、動的な配信をするというものです。もう一つ、URLも別々にする手法もありますが、これは被リンクが分散されますので論外です。しかし、ダイナミックサービングにも次のようにメリットもデメリット両方存在しています。
■運営者側
メリット
・PCユーザー、スマホユーザーどちらにも最適化した構成が可能
デメリット
・スマホ用とPC用で別々に管理・更新する必要がある
■ユーザー側
メリット
・スマホからPC版を見ることも可能
・表示速度が速い
デメリット
・PC版とスマホ版で仕様が異なるので戸惑うかも知れない
■Google側
メリット
・特になし
デメリット
・クロールの手間がかかる
レスポンシブWEBデザインは「最適化」ではなく「汎用化」
以上のように、レスポンシブWEBデザインもダイナミックサービングも一長一短で、どちらを採用するべきかは運営するサイト内容によると思います。ただ、ひとつ言えるのは、どう考えてもレスポンシブWEBデザインはスマホ「最適化」ではありません。下記のサイトの説明が素晴らしいです。
忘れてはいけないのは、レスポンシブWEBデザインは最適化ではなく「汎用化である」ということ
参考:【流行ってるからってそれでいいの!?】googleがレスポンシブWEBデザインを推奨している理由をちゃんと考えてみよう
Googleが昔から一貫して言っている「ユーザーのため」を考えると、本当のスマホ「最適化」というのは、専用のHTMLを用意しているスマホ専用サイトのほうだと思います。
一方で、最適化するのが面倒な人、必要がない場合はレスポンシブWEBデザインで十分だと思います。例えば、趣味で運営していて収益は気にしていないサイト、キャッシュポイントが別に存在しているブランディングサイトやコーポレートサイトの場合です。「とりあえず読みやすければ十分」なサイトです。
GoogleがレスポンシブWEBデザインを推奨している理由は、クロールの手間が省けることと、サイト設計者が間違った処理をしてしまう危険性をなくすためです。「ユーザーのため」ではないのです。
適切な処理ができていれば、レスポンシブWEBデザインもダイナミックサービングもGoogleは平等に評価してくれます。レスポンシブWEBデザインのほうが上位表示されやすいということはありません。これはGoogleの中の人も言っています。
周りを見渡したら、スマホ専用サイトばかりじゃないですか?
「ニュースサイトはレスポンシブWEBデザインが良い」という話もチラホラ聞きますが、Yahoo!ニュースを筆頭に、日本経済新聞、朝日新聞デジタル、YOMIURI ONLINE、毎日新聞、MSN産経ニュース、時事ドットコム、東洋経済オンライン、ダイヤモンド・オンライン・・・レスポンシブWEBデザインはひとつもありません。
女性向けのオズモール、X BRAND、日経ウーマンオンライン、Pouch、オトメスゴレンなども同様です。すべてスマホ専用サイトを作っています。
他にもネット上で有名なサイト、Amazon、楽天市場、価格.com、@コスメ、クックパッド、Twitter、Facebook、nanapi、All About・・・どれもレスポンシブWEBデザインではありません。スマホ専用サイトで最適化を図っています。
大手サイトだけではなく、個人ブロガーでもそうです。ネタフル、ネタ帳、まだ東京で消耗してるの?、和洋風KAI、OZPAの表4、わかったブログ、おまスキャ、男子ハック、ENJILOG、No Second Life、Last Day.jp、gori.me・・・すべてスマホ専用サイトです。日本で一番ユーザーの多いブログサービス「アメブロ」もレスポンシブではありません。
そもそも、GoogleトップページがレスポンシブWEBデザインではないですし(「Googleニュース」はレスポンシブっぽい)、みんな大好きGoogleのマット・カッツ師匠のブログはスマホ対応ですらなく、PC表示のままです。
とにかく、レスポンシブWEBデザインを採用しているのはコーポレートサイトや、WEBデザイナーの人が作るような「おしゃれなサイト」ばかりで、本当にスマホ最適化を考えているであろう人気サイトは、きちんと「スマホ専用サイト」を別途用意しているのが現状です。
なので、メシオプレス03でもスマホ対応の応急処置的なレスポンシブWEBデザインで済ませるのではなくて、本当に最適化が図れるスマホ専用サイトを別途構築できるようにしました。
メシオプレス03にするとスマホ経由の売上はアップするのか?
まず、メシオプレス03を適用するだけで売上がアップするような魔法のテンプレートではありません。そういうものを求めている人は購入をお控えください。スマホ専用ウィジェットをどのように活用して、どういう動線を作るのかによります。
ちなみに、当メシオプレス公式サイトの場合はPC:スマホ=8:2、姉妹ブログの「めしおブログ」のほうでもPC:スマホ=7:3のアクセス比率なので、スマホサイトはあまり考えて作っていません。しかし、意図しない動線が発生しないようには最低限しています。
例えば、動線を考えてないスマホサイト、動線を自分でコントロールできないスマホサイトだと、記事の下にPC版サイドバーのメニュータブがズラズラと並んでいたり、意図しないコンテンツが記事下に勝手に移動してしまうことが多いです。
成約させるための記事を書いたあとに余計なメニューがたくさん並んでいると、ユーザーの出口が増えてしまいますので、普通に考えれば成約率は落ちるはずです。
ですが、メシオプレス03の場合は記事下はスライドメニューだけで、それ以外のコンテンツは全てスマホ専用ウィジェットを使って自由に配置する(または配置させない)ことができます。さらに固定ページの1カラムの場合は、スライドメニューも表示しないようにして、記事の最後は広告主のサイトへのしっかり誘導できるようにしています。
ブロガー仕様の場合も、記事終わりにアドセンス広告の「レクタングル(中)」もしくは「レクタングル(大)」がひとつ表示できることに加えて、記事上部やフッターにもアドセンス広告を配置することが可能です。これらの機能をどう活かすかで売上は変わってくると思います。
PCサイトのままでも問題なく閲覧できれば成約可能です。
また、以前も記事にしましたが、
(以前の記事:スマホサイトのデザイン・作り方の現状についてまとめてみました。)
アフィリエイターの場合は広告主のLPがスマホ対応していること、そして、注文フォームがスマホ最適化していることがスマホサイトでのショッピングでは重要です。アンケート結果で出ていますので。その大前提の上でアフィリエイター側がスマホ最適化を図らないと意味がありません。
逆に言えば、アフィリエイターの場合は広告主のサイトや注文フォームがスマホ最適化されていれば、PCサイトのままでも成約できます。事実、「PCサイトなのにスマホ経由で普通に成約している」ということは、多くのアフィリエイターが経験していると思います。
また、「スマホからでもPCサイトをじっくり見たい!」というユーザーもいますので、下手にいじるよりは、メシオプレス02のようにPCサイトのままで、ファットフィンガー対策をしただけのサイトのほうが良かったりします(参入ジャンルにもよりますが)。意図しない動線を発生させなければ良いのです。
そのあたりは、何も考えずに流行りに乗っかるのではなく、ユーザーの要望を把握して、どんなサイトが適切なのか各自判断する必要があると思います。メシオプレスはそのための「箱」をご用意しているに過ぎません。
ということで、レスポンシブWEBデザインと違って自由度の高いコンテンツ配置と動線が可能なメシオプレス03で、「スマホ専用サイト」を作り込んでいきたい場合は、下記の販売ページにさらに詳しく仕様解説してありますので、今すぐ確認してください。
自由度の高いコンテンツ配置で収益力の高いスマホ専用サイトを作れる
WordPressテーマ「メシオプレス03」の販売ページはこちら